2017年12月31日日曜日

『聖騎士の追想 イゾルデ』から容易にアクセスが可能な『剛鬼マンジロック』












剛鬼ごうきマンジロック

効果モンスター
星1/地属性/戦士族/攻 0/守 0
このカード名の(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):相手モンスターが攻撃した場合、
そのダメージ計算時にこのカードを手札から捨てて発動できる。
その戦闘で発生する自分への戦闘ダメージは半分になる。
(2):自分にダメージを与える効果を相手が発動した時、
このカードを手札から捨てて発動できる(ダメージステップでも発動可能)。
その効果で自分が受けるダメージは半分になる。
(3):このカードがフィールドから墓地へ送られた場合に発動できる。
デッキから「剛鬼マンジロック」以外の「剛鬼」カード1枚を手札に加える。







遊戯王.jp



2018年1月13日発売予定の新エキスパンション《フレイムズ・オブ・デストラクション》にて登場する「レベル1」の「剛鬼」モンスター。



ステータス面は攻守共に「0」となっており、『剛鬼マンジロック』自体にフィールド場での戦闘に関する活躍は到底見込めないでしょう。


しかし、「剛鬼」共通の墓地に送られた際に発動する「剛鬼」カードへのサーチ能力を利用するにあたっては、一先ずは場に送り出す必要がある為、少々頼りないステータスの持ち主ではありますが、運用に際してモンスターゾーンへ登る機会も多くなります。


(3):このカードがフィールドから墓地へ送られた場合に発動できる。
デッキから「剛鬼マンジロック」以外の「剛鬼」カード1枚を手札に加える。


また、戦闘面に関して心許ないステータスとは裏腹に、自身の固有能力は、戦闘・効果ダメージに及ぶものとなっています。
加えてそれらは『剛鬼マンジロック』自身を手札から捨てる事で発動する効果である為、そちらを利用する事で「剛鬼」共通の効果(3)の適用からは遠退く格好となります。


固有と共通、それぞれの能力の運用が直結しない為、どちらを重要視するかを定め、状況に応じた的確な判断を下してゆく、細やかな運用を目指す必要があります。







自分がダメージを受ける際、それを軽減する各能力。


(1):相手モンスターが攻撃した場合、
そのダメージ計算時にこのカードを手札から捨てて発動できる。
その戦闘で発生する自分への戦闘ダメージは半分になる。


相手モンスターから攻撃を受ける際、ダメージ計算時に手札の『剛鬼マンジロック』自身を捨てることで、その戦闘で発生する自分へのダメージを半減させる能力。


相手からの攻撃に限定される上に、ダメージ自体のカットも半減させるのみで完璧とは程遠く、そもそもがアドバンテージを得られる訳でも無い為、即死級のダメージを負う様な状況下でもない限り、有効な発動機会は訪れないのかもしれません。


続く効果(2)も効果(1)に類するもので、こちらは自分に発生する効果ダメージに対して手札の『剛鬼マンジロック』を捨てる事で発動し、そのダメージを半減させる能力。


(2):自分にダメージを与える効果を相手が発動した時、
このカードを手札から捨てて発動できる(ダメージステップでも発動可能)。
その効果で自分が受けるダメージは半分になる。


戦闘ダメージ半減の効果(1)と合わせる事であらゆるダメージに対して対応可能となります。
こちらは昨今、巷で流行も見られるバーンを用いた先攻ワンキルへのメタとして機能する可能性を有しています。


効果(1).(2)共に戦闘・効果によるダメージの半減によって、対ワンキルへの抑止力として「剛鬼」ならば採用も十分検討できるでしょう。
他の「剛鬼」モンスターから容易にサーチが可能な点もその役割を担う見込みをさらに高めます。


また、『剛鬼マンジロック』は現状唯一の「レベル1」「剛鬼」モンスターであり、『リンクリボー』のリンク素材として利用できることから、単体で効果(3)のサーチ能力を発動できる稀有な存在。



初動としてのパーツ集めから1ターンキルへの抑止力と、非常に用途の広い「剛鬼」モンスターの登場です。







『聖騎士の追想イゾルデ』によるリクルート先としても優秀



「レベル1」の「戦士族」である『剛鬼マンジロック』は、《LINK VRAINS PACK》にて登場した「戦士族」サポートとなる「リンクモンスター『聖騎士の追想イゾルデ』が備えるリクルート能力にも対応しています。


デッキから「装備魔法」カードを任意の枚数(同名は1枚まで)デッキから墓地へ送り、その枚数と同じ数のレベルを持つ「戦士族」モンスターをリクルートする為、高レベルモンスターを呼び出すには、本来用途の無い「装備魔法」を複数種類採用する事となり、安定したキーカードへのアクセス手段の代償としてデッキ自体の安定に欠く結果を招きかねません。


その為、「装備魔法」1種類から成立する「レベル1」へのアプローチが可能となる点はたいへん重要。


また、「剛鬼」は『剛鬼スープレックス』等を駆使し、リンクを交え2体以上「剛鬼」モンスターを墓地へ蓄えた後、「剛鬼」モンスターのサーチによって獲得可能な蘇生カード『剛鬼再戦』を用い、更なる展開へと発展させてゆく。というのが「剛鬼」の基礎的なアクション。









上記の基本戦術に加えて、『ゴブリンドバーグ』や『切り込み隊長』、『フォトン・スラッシャー』『H・C 強襲のハルベルト』、不確定ながらも「フィールド魔法」『SPYRAL RESORT』からサーチが可能な『SPYRAL-ダンディ』等、




手札からモンスターを展開するものや、自身が特殊召喚能力を備える「戦士族」モンスターと「剛鬼」モンスター1枚で『聖騎士の追想イゾルデ』が成立し、その能力によってデッキに「装備魔法」を1種類でも採用していれば、デッキから『剛鬼マンジロック』をフィールドに呼び出す事が可能。
その後、同種族の『聖騎士の追想イゾルデ』と『剛鬼マンジロック』の2体で『サモン・ソーサレス』へと繋ぎつつ『剛鬼再戦』を獲得。
『剛鬼再戦』によって蘇生させたモンスターの一方を『サモン・ソーサレス』のリンク先へと配する事で、デッキから追加で「剛鬼」モンスター、もしくは「戦士族」チューナー等を呼び出し、更なる展開へと繋いでいく事ができます。



この様に、『剛鬼マンジロック』の登場によって、「剛鬼」における『聖騎士の追想イゾルデ』の価値が飛躍的に上昇。
構築の上で基盤に据える事も検討できる域に達していると感じます。


《LINK VRAINS BOX》にて登場した待望の「リンク2」の「剛鬼」モンスター『剛鬼ジェット・オーガ』によって、「リンク3」以降の「剛鬼」リンクモンスターへのアクセスも円滑化し、リンク補助としての出張が際立っていた「剛鬼」も漸く1テーマとして完成しつつあります。



《フレイムズ・オブ・デストラクション》で手にする新たな「剛鬼」を駆使し、テーマ単位の更なる躍進が期待されます。








2017年12月30日土曜日

「魔法・罠」を一掃する新たな「トポロジック」モンスター『トポロジック・トゥリスバエナ』












トポロジック・トゥリスバエナ

リンク・効果モンスター
リンク3/闇属性/サイバース族/攻2500
【リンクマーカー:上/左下/右下】
効果モンスター2体以上
(1):このカードのリンク先にモンスターが特殊召喚された場合に発動する。
そのモンスター及びフィールドの魔法・罠カードを全て除外し、
この効果で除外した相手のカードの数×500ダメージを相手に与える。







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2018年1月13日発売予定の新エキスパンション《フレイムズ・オブ・デストラクション》にて登場する「サイバース族」に分類された「リンク3」のモンスター。


【リンクマーカー:上/左下/右下】はリンク3として、最低限役割を果たせるであろうマーカーのデザインではありますが、その性質上「リンクマーカー」としての利用は困難を極めます。




また、


効果モンスター2体以上


と僅かばかり、リンク素材の条件が設けられている為、「トークン」を直接素材として利用する事は出来ません。
しかし、同様に「トークン」を使用できない「リンク3」の『トライゲート・ウィザード』や、「リンク4」で「効果モンスター3体以上」を要求する『ヴァレルロード・ドラゴン』などが問題なく採用されている現状を鑑みても、成立にそれ程の手間は要しません。




カード名、能力、属性や種族の面に至るまで、共通点の多い『トポロジック・ボマー・ドラゴン』に関しても、採用機会には恵まれており、同様に「トポロジック」の名を冠する上に、《フレイムズ・オブ・デストラクション》のパッケージを飾る新たなリンクモンスターとして登場する『トポロジック・トゥリスバエナ』の活躍にも、少なからず期待を寄せてしまいます。








フィールドの魔法・罠を全て除外


(1):このカードのリンク先にモンスターが特殊召喚された場合に発動する。
そのモンスター及びフィールドの魔法・罠カードを全て除外し、
この効果で除外した相手のカードの数×500ダメージを相手に与える。


『トポロジック・ボマー・ドラゴン』同様に、リンク先にモンスターが特殊召喚された場合に発動する能力ですが、こちらは自身のリンク先に限定されます。


また、あちらはモンスターに対する全体除去を行うのに対し、『トポロジック・トゥリスバエナ』はトリガーとなったモンスターとフィールドの魔法・罠を全て除外するというもの。


更には当効果によって除外した相手のカード1枚につき500ダメージを与え、着実にライフを詰める役割も担います。


魔法・罠に対して非常に強力な全体除去能力を有する『トポロジック・トゥリスバエナ』。
しかし、それを能動的に運用するためには素材に効果モンスター2枚以上を要する「リンク3」の『トポロジック・トゥリスバエナ』成立に加え、そのリンク先へモンスターの特殊召喚まで行わなければなりません。







一見すれば少々難儀な能力にも映りますが、その実、『水晶機巧-ハリファイバー』を駆使する事で、『グローアップ・バルブ』等の蘇生能力を備えた「レベル1」チューナー1枚から『トポロジック・トゥリスバエナ』の成立、能力の起動に至るまでが可能となっており、魔法・罠に対する一掃能力を備えた『トポロジック・トゥリスバエナ』の登場によって、あらゆるデッキが「EXデッキ」の枠を取るだけで、基本展開の派生としてそれを取り入れられるようになります。




只でさえ、昨今は逆風の強い「罠ビート」系統に対する脅威的なメタと化し、破壊を介さない為「アーティファクト」という裏目も気にかける必要は皆無。



加えて「Pテーマ」への甚大な抑止力ともなり得る、扱いようによってはとてつもない破壊力を発揮する非凡な性能を有するリンクモンスターです。


一方で、リンク先にモンスターが特殊召喚された場合、そのモンスターに対する除外も含め、強制的に発動される能力となっている為、「リンクマーカー」を利用した本来のリンクモンスターとしての役割を果たす事は困難を極めます。


その反面、自身のリンク先であれば相手のモンスターが特殊召喚された場合でも誘発し、そのモンスター自体も除外する事ができる為、あえてそれ狙った配置をしておくのも一つの手ではあります。
「エクストラモンスターゾーン」の下部に『トポロジック・トゥリスバエナ』を配し、その後もう一方の「エクストラモンスターゾーン」をリンクモンスター等で埋めておく事で、相手の「EXデッキ」を利用する展開への牽制程度には機能が見込めるでしょう。


魔法・罠への対応や、リンク先の状況次第ではモンスターへの抑止力としても有用と、非常に強力な効果を備えた「リンク3」です。







『水晶機巧-ハリファイバー』を駆使したお手軽『トポロジック・トゥリスバエナ』


前述した『グローアップ・バルブ』などの自己蘇生能力を備える「レベル1」チューナーから成立する「トポロジック」展開の一例をご紹介。



  • 『グローアップ・バルブ』を召喚し、『リンクリボー』に変換。
  • 『グローアップ・バルブ』の効果により自身を蘇生、その後『リンクリボー』も交え『水晶機巧-ハリファイバー』をリンク召喚。その能力で『BF-隠れ蓑のスチーム』をリクルート。
  • 『水晶機巧-ハリファイバー』と『BF-隠れ蓑のスチーム』で「リンク3」の『トポロジック・トゥリスバエナ』をリンク召喚。
  • 『BF-隠れ蓑のスチーム』の能力で「レベル1」の「スチーム・トークン」を生成。

これによって、最後に生成された「スチーム・トークン」を任意のタイミングで墓地の『リンクリボー』の蘇生能力の糧とし、『トポロジック・トゥリスバエナ』のリンク先へ配する事で、相手ターンにも対応可能な魔法・罠への全体除去を成し得ます。







また、上記の展開に『トポロジック・ボマー・ドラゴン』を加える事で、自ターン限定ながらも、モンスターを含めた相手フィールド全体への干渉が可能。


手順としては「スチーム・トークン」の生成までは上記と同様の展開で、そこからもうひと回りさせます。



  • 『BF-隠れ蓑のスチーム』の能力で「レベル1」の「スチーム・トークン」を『トポロジック・トゥリスバエナ』のリンク先へ生成。
  • 『トポロジック・トゥリスバエナ』の効果が誘発。それにチェーンする形で「スチーム・トークン」を媒体に墓地の『リンクリボー』を蘇生。
  • 蘇生させた『リンクリボー』をリリースし、墓地の『BF-隠れ蓑のスチーム』を蘇生。
  • 『トポロジック・トゥリスバエナ』と『BF-隠れ蓑のスチーム』で「リンク4」の『トポロジック・ボマー・ドラゴン』をリンク召喚。
  • 『BF-隠れ蓑のスチーム』の能力で『トポロジック・ボマー・ドラゴン』のリンク先へ「スチームトークン」を生成。
  • 『トポロジック・ボマー・ドラゴン』の効果が誘発。

これにより、自ターン限定ではあるも、「メインモンスターゾーン」と「魔法・罠」の一掃(自分フィールドにも影響あり)を成し得ます。
最後の『トポロジック・ボマー・ドラゴン』の誘発を、相手ターン中の『リンクリボー』の蘇生に委ねる事も可能な為、状況次第では妨害用に温存する手もあります。
その場合は最後の「スチーム・トークン」の配置に注意が必要です。


例として、実質的にコストを必要としない『グローアップ・バルブ』を使用しましたが、『ジェット・シンクロン』や『DDラミア』等でも、コストさえ確保できれば達成可能な展開となっており、リンクの対応力、強いて言うならば『水晶機巧-ハリファイバー』の驚異的な柔軟性には常々感心するばかり。




件の『トポロジック・トゥリスバエナ』も『水晶機巧-ハリファイバー』の変幻自在とも言える着地点の一つとして、活躍の芽は十分にあり、今後が非常に楽しみなカードとなっています。








2017年12月29日金曜日

同列のカードを焼き払い、使用不可とする『鉄騎龍ティアマトン』。












鉄騎龍てっきりゅうティアマトン

特殊召喚・効果モンスター
星4/闇属性/ドラゴン族/攻2000/守 0
このカードは通常召喚できず、このカードの(1)の効果でのみ特殊召喚できる。
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):3枚以上のカードが同じ縦列に存在する場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。この効果は相手ターンでも発動できる。
(2):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動する。
このカードと同じ縦列の他のカードを全て破壊する。
(3):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
このカードと同じ縦列の使用していないゾーンは使用できない。







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2018年1月13日発売予定の新エキスパンション《フレイムズ・オブ・デストラクション》にて登場する「闇属性」「ドラゴン族」モンスター。


「レベル4」で「ATK/2000」と高いステータスを備えるものの、通常召喚不可と記されており、いつ如何なる場合でも下級アタッカーとしての運用が見込めるものではありません。


自身の効果(1)を利用した場合のみ特殊召喚可能とされており、


(1):3枚以上のカードが同じ縦列に存在する場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。この効果は相手ターンでも発動できる。


との条件を満たす事でのみ、場に送り出すことが叶います。


肝心の、3枚以上のカードが同列に存在するという状況は、相手フィールドや「エクストラモンスターゾーン」を利用する事で容易に作り出す事が可能となっています。


当条件はあくまで「カードが3枚以上同列」との要項さえ満たされれば良いので、その際『鉄騎龍ティアマトン』自身を特殊召喚する列に関しての制限は課せられていません。
状況に応じ任意のポジションへ配置が可能となります。
その為、一見相手依存にも取れるその特殊召喚条件は、『ブリリアント・フュージョン』や『地獄門の契約書』等、永続カードを介し「リンク」の成立を促すカード群を用いる事で、自分フィールド内のみでも能動的なクリアを十分見込むことが出来ます。




また、これらは『鉄騎龍ティアマトン』と同様、縦列に存在するカードの枚数を展開の条件として備える「機界騎士」との相性も良好。



「機界騎士」の特殊召喚成立が=『鉄騎龍ティアマトン』の条件を満たす事となる上に、前述したサポートカードの恩恵もある「機界騎士」への投入は一考の余地ありです。







その他にも、『ブリリアント・フュージョン』を始めとした「融合・フュージョン」魔法カードをサーチしつつ「リンク」の成立までこなす、『捕食植物オフリス・スコーピオ』『捕食植物ダーリング・コブラ』を擁する「捕食」ギミックや、性質上相手フィールドに配される『トーチ・ゴーレム』を用い、自分フィールドに撒かれる2体の「トークン」の内一方を『リンクリボー』『リンク・スパイダー』あたりに変換し、その下にもう一方の「トークン」や、それに限らず強力なモンスターを配置する。乃至、魔法・罠を同列にセットする事でも条件は達成できます。





先述した『ブリリアント・フュージョン』や『地獄門の契約書』を「エクストラモンスターゾーン」と同列で発動し、それらの基本アクションによってその列に『水晶機巧-ハリファイバー』をリンク召喚。



その後、『水晶機巧-ハリファイバー』の能力によってリクルートされるチューナーモンスターをさらに自身と同列の「メインモンスターゾーン」へと配する事で、『鉄騎龍ティアマトン』の条件を整えつつ、相手への妨害を成し得る場が形成できます。
この様に、極自然な盤面形成によって満たされる条件なため、『鉄騎龍ティアマトン』の特殊召喚自体は比較的容易な部類でしょう。


加えて、『鉄騎龍ティアマトン』を特殊召喚する効果(1)は相手ターンにも発動可能とされており、この事が『鉄騎龍ティアマトン』の備える非凡な効果(2)の有用性を高めています。







自身と同列に存在するカードを全壊


(2):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動する。
このカードと同じ縦列の他のカードを全て破壊する。


縦に3枚以上カードが存在する場合にのみ自身を特殊召喚する効果(1)。
その条件を満たした状態であれば、任意のポジションへと特殊召喚可能で、相手ターンであってもその能力を発動可能。
その際、『鉄騎龍ティアマトン』と同列に存在するカード全てを破壊する強力な除去能力を内蔵。
特殊召喚能力が発動可能な状態であればフリーチェーンである為、当除去能力に関しても実質的に発動タイミングを問わない柔軟性を有し、『鉄騎龍ティアマトン』の奇襲性を最大限活かす事が望める能力と言えます。


先述した様に、能動的に『鉄騎龍ティアマトン』の発動条件を満たしておく事で、相手ターン中の妨害として、役割を委ねる運用を狙うのも悪くはないですが、単純に「エクストラモンスターゾーン」と同列にセットカード等を配しておき、相手の相互リンクなど配置を重要視する展開アクションに合わせて対応する運用方法にも期待できます。


また、相手ターン中にも配置の移動が可能となる『紺碧の機界騎士』等を予め場に置いておく事で、相手の行動に合わせて縦列のカード枚数を操作できます。



しかし、その場合は「メインモンスターゾーン」を埋めてしまい、肝心の除去能力が適用されるのはその他の列に限定される事となります。
除去に関する補助は望めませんが、こちらも条件クリアの助けにはなるでしょう。


同様の行動でも、自分のターンであれば、「機界騎士」の特殊召喚条件を満たした状態で『紺碧の機界騎士』を場に出すこととなる為、『鉄騎龍ティアマトン』の条件を満たしつつ、特殊召喚効果にチェーンする形で他の列に逃がすことも出来ます。
※発売後の裁定次第







その他、デッキを選ばず採用可能で、相手のカードの位置を操作する手札誘発カード『電送擬人エレキネシス』であれば『鉄騎龍ティアマトン』の条件を満たしつつ、同列に除去したい相手のモンスターを呼び込み易くなります。



相手ターン中に適用される除去能力によって自分の「アーティファクト」を破壊し、それらのトリガーとしての運用も視野には入ります。



ですが、この運用は相手への依存度も非常に高いため、率先して狙っていくものでもないでしょう。
偶発的に条件が満たされた場合、選択肢の一つとして案ずる程度のシナジーです。




『鉄騎龍ティアマトン』の特殊召喚時に放たれる同列への強烈な除去。
これにより焼け野原となった末、同縦列は『鉄騎龍ティアマトン』の効果(3)によって、その後も縛られ続ける事となります。







同列使用不可


(3):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
このカードと同じ縦列の使用していないゾーンは使用できない。


『鉄騎龍ティアマトン』の存在する縦列の使用していないゾーンを使用不可とする能力。


自身の効果(2)によって特殊召喚時に縦列を全て焼き払うため、効果(3)の適用まで単一で問題なく遂行可能。
実戦での活躍も見込める程、高い有用性を備えたカードである事はまず間違い無いでしょう。


尚、当効果(3)に事関しては『鉄騎龍ティアマトン』がフィールドに存在する間に限定されます。
如何に高い除去性能と言えども、一度場に出てしまえば「ATK/2000」の下級モンスターとなり、長期間維持するのは至難の業。


相手の攻めに対して『鉄騎龍ティアマトン』の除去を投じ、リソースを削ったそのターン中であればそれなりに生存も見込めるでしょうか。


自分が一方の「EXモンスターゾーン」を使用した状態で、もう一方の「エクストラモンスターゾーン」の列に『鉄騎龍ティアマトン』を配する事で、実質的に相手の「EXデッキ」を用いる展開を制限した状態に持ち込むことも可能。
その他にも、「ペンデュラムゾーン」を拘束する事で「P召喚」を封じる手立てもあります。

場持ちに関してはその他に頼る事となりますが、そういった状態にまで漕ぎ着ければ、他を以て維持に値する性能を有するシステムモンスターともなり得るでしょう。







列を参照する相手依存の一面を加味しても強力


3枚以上のカードが同じ縦列に存在する場合であれば、どこに配置しても良い点は運用の難易度を大きく引き下げます。


しかし、除去能力や自身と同列の使用を制限する能力など、全ての能力を活かすとなれば相手の行動も、運用に際して多大な影響が及ぶカードとなります。


単一の性能が非常に高く、「相互リンク」等を用いる配置を意識した展開が主流の現在、『鉄騎龍ティアマトン』の存在は少なからずそれらに対しての抑止力として、働きを見せてくれるのではないでしょうか。


効果(1)の特殊召喚能力がフリーチェーンである為、「通常魔法」等の発動にチェーンする形で発動も可能。
今後は自分のターン中の「通常魔法」発動時の配置に関しても、より一層気を配る必要もでてくるでしょう。


また、自ずから『鉄騎龍ティアマトン』の条件を整えてしまうと、相手側の『鉄騎龍ティアマトン』の発動を許し、その場合こちらの場が壊滅する恐れがある為、安易に条件を満たそうとすれば多大な損失を被る羽目に。


新たな妨害カードとして、強固な先攻展開への抑止力として、今後が非常に楽しみな1枚ではありますが、運用する上でも、される上でも、厄介な存在と言えるのかもしれません。







2017年12月28日木曜日

あらゆるモンスターの再利用が狙える『バックアップ・オペレーター』。












バックアップ・オペレーター

効果モンスター
星3/光属性/サイバース族/攻1200/守 800
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分のリンクモンスターのリンク先の表側表示のモンスター1体を対象として発動できる。
このカードを手札から特殊召喚し、対象のモンスターを持ち主の手札に戻す。
この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。







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2018年1月13日発売予定の新エキスパンション《フレイムズ・オブ・デストラクション》収録。
自身を特殊召喚する能力を有した新たな「サイバース族」モンスター。


フィールドのモンスターを手札に戻しつつ、自身を特殊召喚するその能力は、制限カードに指定されている『A・ジェネクス・バードマン』と酷似しています。



しかし、あちらは「チューナー」である為、「シンクロ」への利用や『水晶機巧-ハリファイバー』へ繋ぎやすいなどの利点も。



また、『バックアップ・オペレーター』の場合は特殊召喚に際してリンクモンスターのリンク先に存在するモンスターを対象としなければなりません。
配置等を問わず自分フィールドのモンスターを回収する事をコストとする『A・ジェネクス・バードマン』との差異は思うよりも大きいといえます。


『サイバース・ガジェット』『ドラコネット』など、「サイバース族」にカテゴライズされ、召喚時に発揮される能力を有するものも多く、『バックアップ・オペレーター』による再利用にも大いに価値が見出せます。



「サイバース族」へ広くアプローチが可能な『レディ・デバッガー』のサーチにも対応しており、それをリンク先に配することで即座に回収する事も可能。



また、リンク素材として使用された際、墓地からそのリンク素材となった自身以外のレベル4以下の「サイバース族」モンスターを蘇生する『スタック・リバイバー』を用いれば、『バックアップ・オペレーター』の効果起動条件を容易にクリアできる上に、リンクに使用した「サイバース族」の回収も見込めます。








自身がフィールドから離れる事を効果のトリガーとする『フレイム・バッファロー』との相性も比較的良好。
件のドロー効果のトリガーとなりつつ、手札に戻した『フレイム・バッファロー』自身を手札から捨てる「サイバース族」を捨てる処処理に充てる事も出来る為、無駄がありません。



尚、手札に戻すモンスターは「サイバース族」に限られず、広範囲にまで召喚時に発動する能力を備えるモンスターの再利用を図る事も見込まれます。


その上、自分のリンクモンスターのリンク先に存在するモンスターであれば、相手フィールドであっても対象として選択出来る事から、『トーチ・ゴーレム』の再利用回数のカサ増しにも一役買います。



『アカシック・マジシャン』『セキュリティ・ドラゴン』『ファイアウォール・ドラゴン』等へ繋ぐ過程で、1回分『トーチ・ゴーレム』から「トークン」を生み出す回数を稼ぎ、展開の強化が見込めるでしょう。








性質上、相手フィールドに送り出す「壊獣」や『溶岩魔神 ラヴァ・ゴーレム』『サタンクロース』等のモンスターの回収も狙える他、『サモン・ソーサレス』によって相手フィールド上に手札からモンスターを送った際、リクルート能力の媒体に利用した後、それの回収を果たす事や、リクルートしたモンスター自体を回収する事で、効果が無効化されるデメリットの解消を図るなど、相手フィールドをも展開に利用可能で、自身のメインモンスターゾーンの最大活用にも繋がります。





また、『水晶機巧-ハリファイバー』の能力によってリクルート可能な「チューナー」モンスターであれば、任意のモンスターを手札に収めることが出来ます。



展開に関するものはもちろん、『灰流うらら』や『エフェクト・ヴェーラー』などの獲得を目指すのも悪くない展開です。




この利用方法であれば、派手な展開には至らずとも、『水晶機巧-ハリファイバー』の能力によって「Sチューナー」を呼び出し、相手ターン中に狙うシンクロ召喚の種として『バックアップ・オペレーター』を活用可能。





公開情報ながらも複数の妨害を陣する事で、柔軟な立ち回りが見込める盤面の形成をもサポートします。







その用途は様々


先に挙げた、類似効果を持つ『A・ジェネクス・バードマン』はコストとしてモンスターを手札に戻す一方で、『バックアップ・オペレーター』は対象としたモンスターを効果処理によって手札に回収します。


その為、「EXデッキ」から呼び出されたモンスターや、フィールドから離れる際に除外されるモンスター、更には「トークン」に至るまで効果対象として選択可能となっており、「サイバース族」のみならず、多方面での活用が見込める能力を持ったモンスターです。