2017年11月20日月曜日

『サイバネット・ストーム』不確定ながらも「リンク」素材踏み倒しが可能












サイバネット・ストーム

フィールド魔法
(1):フィールドのリンク状態のモンスターの攻撃力・守備力は500アップする。
(2):このカードがフィールドゾーンに存在する限り、
リンクモンスターのリンク召喚は無効化されない。
(3):自分が2000以上の戦闘・効果ダメージを受けた場合に発動できる。
自分のEXデッキの裏側表示のカードだけをシャッフルし、その一番上のカードをめくる。
めくったカードがサイバース族リンクモンスターだった場合、そのモンスターを特殊召喚する。
違った場合は元に戻す。








遊戯王.jp


「2017年12月9日」発売予定の《ストラクチャーデッキ-パワーコード・リンク-》にて登場する新規の「フィールド魔法」。


「サイバース族」サポートとしてのイメージのある「サイバネット」の名を冠するものの、3種類備える効果の内、効果範囲を「サイバース族」に限定されるものは1種類のみで、全体的に「リンク」関連のサポートとなります。



しかし、不憫な事に頃来の「フィールド魔法」らしからぬ性能、お互いのプレイヤーに効果が及ぶ、本来の「フィールド魔法」"らしさ"を保つデザインとなっており、懐かしさと共に運用時にはそういったリスクを負う事となります。


また、ルール上現在は統一を定められていないはずの「EXデッキ」のプロテクター(スリーブ)に関して、プレイヤー自身が配慮しなければならないといった問題も発生し得る。少々不便な一面も併せ持っています。







リンク状態のモンスターを総パンプ


(1):フィールドのリンク状態のモンスターの攻撃力・守備力は500アップする。


効果範囲


  • 「リンクモンスター」のリンク先に存在するモンスター
  • リンク先にモンスターが存在する「リンクモンスター」

上記はどちらも「リンク状態」に該当します。
リンクマーカーを"向けている"モンスターと"向けられている"モンスターはどちらも「リンク状態」となるため、相当広範囲に当パンプアップ能力は及びます。


加えて、当効果は前述した通り「フィールド魔法」らしさの滲み出るものとなっており、自他問わず両プレイヤーのフィールドに効果が及び、場合によっては敵に塩を送る様な状況をも招きかねません。


これが、デッキを選ばない程の汎用性に富む「リンク」システムに関する効果となれば尚の事、用心しなければなりません。







神を差し置いてリンク召喚を尊重


(2):このカードがフィールドゾーンに存在する限り、
リンクモンスターのリンク召喚は無効化されない。


『サイバネット・ストーム』発動下では「リンク」召喚を無効化する事は不可能となり、『神の宣告』を始めとするカウンター無効スペルによる阻害行動を完全に封じる他



『ライオウ』や『スターダスト・ウォリアー』『虹天気アルシエル』等のモンスター効果による特殊召喚無効の処理も「リンク」に対しては行えなくなり、「リンク」召喚絶対主義を掲げることが出来ます。



しかし


当効果に関しても適用されるプレイヤーについての明記がなされておらず、それ即ち両プレイヤーの「リンク召喚」アクションに及ぶ効果であることが推察されます。


となれば、相手側の「リンク召喚」を止めるこちら側の手立ても限定される為、効果(1)以上の危険を伴います。
おまけに「リンクモンスター」に耐性等を付与する効果ではない為、一度無効タイミングを過ぎてしまえばありとあらゆる妨害と向き合う事となり、完璧とは程遠いものとなっています。


効果(1).(2)共に運用時には細心の注意を払う必要性があり、運用に於ける難易度が非常に高いカードです。







問題の「EXデッキ」シャッフル


(3):自分が2000以上の戦闘・効果ダメージを受けた場合に発動できる。
自分のEXデッキの裏側表示のカードだけをシャッフルし、その一番上のカードをめくる。
めくったカードがサイバース族リンクモンスターだった場合、そのモンスターを特殊召喚する。
違った場合は元に戻す。



効果(1)(2)とは違い、こちらは自分にのみ及ぶ効果。
2000以上の戦闘・効果ダメージを自分が受ける事をトリガーとする、自爆特攻等を考慮しても少々重い条件である事は否めません。
受動的な上、「フィールド魔法」故の欠点。
事前に発動しておく事が前提となるカードデザインが枷となり、相手の裁量次第で簡単に除去されてしまい、ダメージは稼げても効果発動にまで至らないといったケースも十分に考えられます。


相手ターンに「フィールド魔法」を発動可能な『メタバース』とは高相性で、2000以上のダメージが確定した時点で発動する事で効果(3)の発動タイミングを逃しません。
また、効果(1)のパンプ効果をコンバットトリックとして流用出来る点も悪くありません。
その他にも、『アストラルバリア』を用いた直接攻撃の強要や、『召喚制限-猛突するモンスター』による攻撃宣言の強要等も発動条件クリアを助けます。
一方、『G・コザッキー』であれば召喚するだけで条件を満たす事も可能となっており、最も手軽な手段でしょうか。








しかし、当カードの問題点は効果発動まで漕ぎ着けた後。


自分のEXデッキの裏側表示のカードだけをシャッフルしその一番上のカードをめくる。


過去にEXデッキのカードをランダムに選択するものは存在しましたが、シャッフル処理を行うものは初。
「裏側」のカードにのみ適用される為、EXデッキに送られる際、表側で置かれる「Pモンスター」に関しての問題は無いものの、EXデッキのプロテクターに関して統一が義務付けられていない現在は、複数のキャラクタースリーブ等を組み合わせた15枚を使用している場合も多く、その場合は単にシャッフルしただけでは無作為な状態で一番上のカードをめくる事ができない為、何かしらの工夫を強いられる事となります。
実際、EXデッキのスリーブ統一が最適な案ではありますが…少々手間のかかる難儀なカードです。


その後、めくったカードが「サイバース族」「リンク」モンスターであれば、そのまま特殊召喚されます。
その際、EXデッキからの特殊召喚なので「エクストラモンスターゾーン」乃至「リンクマーカー」を配置しておく必要があり、そちらの準備も整えておかなければなりません。


ランダム要素を排するため、EXデッキを「サイバース族」「リンク」で統一しておく事自体はそう難しいものではありませんが、その他の下準備には骨が折れます。


その上で、1ターン中の発動回数に制限はありませんが、ライフポイントの都合上1回、良くても2回程度が限界でしょう。
厄介な条件ではありますがEXデッキからランダムな「サイバース族」リンクモンスターを呼び出す効果は非常にユニークで、1度は実戦で決めてみたいという欲にも駆られます。


扱いが難しいだけに専用デッキの構築にもやり甲斐がありそうなカードです。








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